2012年3月7日水曜日

この旅、最大のトラブル発生!なぜ、僕は、ウユニ塩湖に辿り着けなかったのか?



「デモが起こってるから、バスの出発が遅れるらしいよ!」



??

デモ??


これを聞いたのは、夜8時ごろ。

僕は宿で出会ったゆーひと


日本人バックパッカー3人、計5人で、夜行バスに乗ってウユニ塩湖に行くためにバスターミナルで待機していた。



出発予定時刻は夜7時だったから、すでに1時間も遅れている。




ボリビアではこのようなデモが頻繁にあるらしい。


いったい何のデモなのか分からないまま待つこと2時間。


夜10時になり


「今からバスが出る!」



とのアナウンスがあり、約3時間遅れで出発することになった。

ふー。

ついに、ウユニ塩湖に向かって出発だ!

ここ、ラパスからウユニの街まではバスで約10時間。

ラパスーウユニ間は道路があまり整備されていない。だから途中の道で、バスがあまりにも上下に揺れるからほとんど寝付けなかった。





午前8時頃。


突如、40人近い観光客を乗せた僕らのバスが、荒野のど真ん中で止まった。

左の青いのが僕らのバス。

どうやら、ある村の目の前に到着したところ、住民たちが道を封鎖していてバスが通れないらしい。
バスの運転手も困っている状態で、もちろん僕ら乗客も状況をつかめていない。

(この時、予定到着時刻からすでに3時間遅れていた。)
いったんバスを降り
村の中に行ってみると



こうして村のボリビア人たちが集まってるではないか!

なんと彼らはデモをするべく村で集会を開いていた。


どうやら、政府側に対するデモとして、まるで当てつけのように、彼らはバスの通行を止めていたのだ。


バスの通行止め、っていうからきっと凄い手段を講じてきたんだろうと思っていたけど




こんな感じで石を並べただけ。

あのさ、ボリビア人。
原始的すぎるだろ、これ。笑

このあと約4時間ほど


こうして村の前で待つことになった。

僕とゆーひは、さすがにお腹が空いたので村の広場にいき


昼食を取ることに。

これはリャマの肉。笑
かなり固くて、ほとんど、いや全く噛めなかった。





正午になった。


この村のデモはしばらく続きそうなので、迂回してウユニに行くことになった。

遠回りすると、ここからウユニまで、まだかなり時間がかかるらしい。




バスに乗ること

約3時間。


外を見ると

ウユニに近づいてきたからか


白い地面が横たわる。

遠くを見ると、サボテンも。


その時。

「ガタン」
という音と共に、バスが急停車した。

窓から下を見ると
なんと


タイヤが土に埋もれてしまっていた!

バスから降りてみると

あちゃ。。これは大変だ。

デモに加えてバスのスタック。

乗客の人も外に降りて 
皆で苦笑い。
あまりのトラブル続きにこれはもはやネタ。笑


ピンチなのに僕もこうして楽しんでます。

さすがにタイヤを土から出そうと皆で協力しようと前から押してみた。
すると

次の瞬間。
「バリーン」
という大きな音とともに、なんと、







バスのフロントガラスが割れてしまった。

と同時に、このフロントガラスを押していたフランス人の女性の手がガラスの破片でざっくりと
大けがをしてしまったのだ!!!
これは大変な事態になった。

タイヤのスタックに加え、女性のおおけが。
大至急、その女性と一緒にいたフランス人が救急用の車を携帯で呼ぶことに。

一方で僕らは、女性の手当をしながら

タイヤを掘り起こそうとした。


しかし
懸命にバスを動かそうとしても中々動かない。


次第に

夕陽も沈み
夜になりかけていた。既に夜6時。

ウユニの到着予定時刻から12時間遅れ。


まさに大ピンチである。
この広い荒野だから、もちろん救助も来るわけがない。
女性の出血も止まらない。
さらにいうと、超高速バックパッカーの僕も時間がない。
デモで到着も遅れ、さらにウユニに着くのにあと何日かかるか分からない。そしてこの後、イースター島の航空券の日程が迫っている。





そんな中、先ほどフランス人が呼んだ救急用のタクシーがきた。

どうやらこのタクシーで、首都ラパスに戻るらしい。

僕は悩んでいた。



このままバスがいつ動くか分からないし、デモがいつ起こるか分からない。


それに今回の世界一周航空券。

イースター島のために取ったチケットのようなものだ。
飛行機に遅れてイースター島に行けなかったらしゃれにならない。


ウユニを取るか、イースター島を取るか。



このタクシーに乗ってラパスに戻れば、ウユニに行けなくてもイースター島には行ける。
でも、僕一人だけここを出るのも自分勝手すぎる。
どうしよう・・・。

そんな僕を見て、一緒にいた日本人の人たちが、「もし悩んでいるならこのタクシーに乗って一緒に行くべき!」

と強く、僕の背中を押してくれた。


苦渋の決断。

僕は、ウユニをあきらめ、怪我をした女性たちとラパスに戻ることにした。



一緒にいた日本人の方々は本当に親切な方で、こんな僕を
素敵な笑顔で見送ってくれた。
本当に、本当に、感謝してます。

こうして僕は、ウユニ塩湖をあきらめ、タクシーに乗り

ラパスに戻ることになった。


ボリビアまで来てウユニ塩湖を見れずに帰るとは・・・。

いったい何しにきたんだ、僕は。


でも、怪我をしてないだけまだ全然恵まれてる。
欲張っちゃいけない。


こうして、真夜中のボリビアの荒野を抜け出し、翌朝、ラパスに着いた。

女性はその後、すぐに救急病院に行き、手術を受けたようだ。


悔しかったけど、旅をしていればこういうこともある。

そう自分にいい聞かせ、僕は、13カ国目に向かうことになった。


世界一周まで、あと少し。




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