2012年1月9日月曜日

泣きっ面に下痢。でもインドを好きになってきた。


旅をしてると、自分が日本人であることを実感する。
そして、日本という国の魅力をどれだけ伝えられるかも試される。
このときの出会いもそうだった。

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貴重な旅の資金を失い、僕はがん萎えしてた。






さらに谷村にまで「お金ちょーだい」と言われ呆れてものも言えない。

なめられたものだ。






でも僕のTシャツをあげたら非常に喜んでいた。








かわいいとこあるじゃないか。



とにかく一人で心細かったので、僕は宿で旅仲間をつくることにした。





この宿はあの有名な旅人兼自由人、高橋歩さんが訪れたこともあり、日本人旅行者の間でも有名なのだ。






そのため、日本人旅行者とも出会うことになる。






最初の仲間はみちたろーさん。(真ん中)




30代の会社員で、有給を取ってインドに来たらしい。
とても親切な方で、過去に南米もバックパックしたことがあるとのこと。







みちたろーさんは魔法使いだ。




どんな魔法を使ってるのかは僕にもわからない。

が、この方と一緒にいるとなぜかひたすらインド人に絡まれる。


それも男から。



どうやら、インド人を引き寄せる魔法を持っているらしい。



そして何より、みちたろーさんも昨日、火葬場で寄付してしまったようだ。









それを聞いて一瞬で仲良くなれた。





次に登場するのが冒険家、ようへーくん。




彼の経歴はぶっ飛んでいる。
いやまじで尋常じゃない。


大学を休学し中国をスタート地点に、シルクロードを渡り自転車で世界一周していた。

しかし、ブルガリアで山賊に遭い全財産を失うことになる。
普通、それで帰国するもの。








彼は違う。



保険のお金を利用して、オーストラリアへ飛んだ。
そしてエアーズロックで観光ガイドをしながらお金を貯め、
その資金でリベンジすべく、現在コルカタからバイクでバナラシまできているタフガイ。





まさに冒険家だ。







そして3人目はスロベニア人のニカ。



彼女はデザイナーだけど現在休職中で、女性一人で約2ヶ月間インドに旅に来ている。
そして勿論、英語も流暢だ。






ということで宿の交渉は彼女に任せることにした。
何とも助かる。


ちなみに僕は格闘家。







こう見えて極真空手を6年やっていたので、盾となって皆を守る立場になった。








僕らは別の都市も行こうと思い
バラナシの近くにある「サールナート」という村が評判良いと聞いたので
そこに移動することにした。釈迦が訪れた街らしい。







ニカが「ロンリープラネット」で調べてくれた。
「ロンリープラネット」とは欧米人旅行者向けに作られている世界的に有名なガイドブック。



宿情報は地球の歩き方よりも詳細にのっている優れものだ。




こうして、自称マイケルジャクソン似の従業員と別れ





サールナートへ行くためにオートリキシャーに乗った。







運転手も騙そうとしてこないので良い感じ。






バラナシを出るとき、死体が運ばれてくる光景を何度も見た。
火葬されるのだろうか、とつい昨日のことを思い出した。









サールナートにはうんこがない。
いやないわけではないが、臭くはない。

そして何より人のギラギラ感がない。騙そうとする感じがない。





こっちが両手を合わせて

「なますてー」


と言えば相手も返してくれる。








ちょっとインドが好きになってきたのはこのときだ。
彼らのヒンドゥー教に対する信仰心は強い。
だから逆に、こっちが自ら誠意を示せばそれに応じてくれる。





たまに無視されるけど。






そして何よりこどもがかわいい。
子供たちの笑顔は旅の癒しである。








ただ、遊んであげた後に最後にいうのは決まって








「ギブ マネー」








結局それかーい!








ここサルナートは、釈迦が訪れたと言われている村。





なぜか日本寺もあり、日本が少し懐かしく思えた。




海外で日本の文化に触れると、なんだか心が安らいでくる。





宿の交渉はニカと、冒険家のようへーくんに頼んだ。
彼らの様子をみていて、値段交渉のこつを盗んでいた。







半ば強引に値下げを頼み、だめだったら他の宿を探す振りをする。
だいたいそれでうまくいくらしい。





宿が決まり、落ち着いたら四人で村を散策。

ここでは何人もの物乞いに出会うことになる。



物乞い。

まさにインドの象徴といってもいいかもしれない。

インドは今、新興国として経済発展をしている国だけど
何しろその貧富の差がとんでもなく大きい。


カースト制だ。

オフィスを掃除するのにも、床を掃除する人と机を掃除する人でくっきり分かれている。

床を掃除するカーストの家族に生まれたら、一生その仕事というものだ。

だからこそ逆に、裕福な人たちはとことん裕福だ。

僕の横いる3人の彼ら。
デリーの大学から来ているらしいが、明らかに見た目が違う。





落ち着き具合というか、頭良さそうな顔をしている。
ごく一部の彼らのような裕福な人たちが、カースト制による貧しい人たちに富を分配しているイメージだ。


僕がこの地、インドに生まれていたら、どうなっていたんだろう、と思った。



日本に生まれること自体が恵まれている。
3食、おなかいっぱいに食べれることが、どれだけ恵まれていることか。






物乞いの子供たちをみて、より一層強く感じた。




ただ彼らを見て、僕は何一つ力を貸してあげることができない。
たとえお金を与えたとしても、それは一過性のものなのかもしれない。




インド人からしたら、日本という国は天国のイメージなのだ。





夜は偶然出会ったスペイン人の女性のアナと、オーストラリア人のグレッグ含め6人でしこたま飲んだ。




二人は旅中に出会い、意気投合して一緒にインドを回っているらしい。



スペイン、オーストラリア、日本、スロベニア。




国籍は違えど、英語という共通の道具を使って話すのが最高に楽しかった。








これぞ旅の醍醐味だと僕は思う。



僕は酒を飲みながら少人数で、本音で語り合うのが大好きだ。
特に外国人と話すときは、自分の考えをはっきりと主張する。
お互いの夢や、国のこと、趣味のこと。。


夜遅くまで語り合った。


彼らからみたら、日本人は働きすぎのようだ。
スペインでは1ヶ月の休暇も普通。






たしかに日本人は働きすぎだと思う。
でも僕は、そういう勤勉な国民性があるからこそ、
植民地にされず、これまで経済発展しこれたのだと思う。




海外に出て、外国人と話すと自分が日本人であると実感する。
そんな日本という国に生まれ、日本人であることを誇りに思った。







が、何しろ僕はお酒が弱い。
さらにどうやら屋台で食べたお菓子が腹にきたようで、半端なく気分が悪くなった。






下痢との出会い。
まさにインドでは定番だ。






案の定、次の日はこんな感じだ。





でもなんだか、このサルナートのインド人のあたたかさに触れ






カースト制がありながらも
一日一日、精一杯生きる彼らの姿をみて






少しインドが好きになってきた。
もっとこの国を知りたい、と思ってきた。






そんなインドの旅も、もうあとちょっとだ。



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